「命の大切さについて考える日」のメッセージ(中学校版)
今、世界中で大きな問題になっている「新型コロナウイルス」は、新しく発生したウイルスで、鼻や口から体内に入って移ってしまうと、命に係わるような重い症状になることは、皆さんもよく知っていることと思います。そのために、今、世界中の人たちが力を合せてこのウイルスと闘っています。このコロナウイルスから自分の命を守ることは、同時に皆さんの周りの人たちの命を守ることです。皆さんで力を合わせて、このコロナウイルスから、自分の命、そして、友達の命を守りましょう。
さて、廿日市市では、皆さんが安心して学校生活を送ることができるように、いろいろな取組をしています。いじめからかけがえのない命が奪われるというようなことがないようにすることも、大変大切な取組の一つだと考えています。
今日は、廿日市市の奥教育長からのメッセージを読み上げますので、いじめのない学校にするために、みなさんが安心して学校生活を送ることができる学校にするために、一人一人がどう考え、どのように行動すればよいか、考えましょう。
それでは、読みます。
私は、みなさんが安心して学校に登校することができ、自信を持っていろんな活動に積極的に参加することを願っています。また、勉強が分からなくても、友だちに「教えて」と聞くことができたり、困っている友だちを見ると、自分から声をかけたり、分かるように一緒に頑張ったりすることを願っています。
しかし今、安心して学校に登校することができない人がいるのも事実です。その人たちは、友だちとの人間関係で悩み、つらい思いをしているかもしれません。いじめられている人もいるかもしれません。勉強や部活、家庭のことなどで悩み、つらい思いをしているかもしれません。
今、つらい思いをしているあなたへ、伝えたいことがあります。
その思いを「迷惑や心配をかけちゃいけない」とたった一人で胸にしまいこんでいませんか。いじめられている人は、親や先生に心配かけてはいけないと思っているかもしれません。また、その悩みは一人で解決することができないことかもしれません。しかし、あなたは決して一人ではありません。あなたのことを大切に思っている人が、あなたの周りにはたくさんいます。保護者の方、学校の先生、友だち、いろんな人があなたのことを大切に思っています。だから、どんなにつらいことがあっても、自分から命を絶ってはいけません。あなたを失って、悲しむ人がたくさんいます。その人は、一生その悲しみから逃れることはできません。かけがえのないあなたを、あなたの命を大切にしてください。勇気を持って、あなたが信頼している先生やまわりの人に相談してください。きっとあなたの話をしっかり聞いてくれるはずです。きっと助けてくれるはずです。あなたのことを必ず守ります。
そして、周りにつらい思いをしている人がいると感じているあなたに、伝えたいことがあります。
感じているだけで何もしないのでは、つらい思いをしている人にとっては、何も変わりません。ちょっと勇気を出して、その人に、声をかけてください。話を聞いてあげてください。もし、声をかけることができなければ、先生やまわりの大人に必ず相談してください。あなたの行動で、その人が元気になることができるかもしれません。大切な命の輝きを取り戻せるかもしれません。
最後に、面白半分に友達をからかったり、仲間はずれにしたりしているあなたに、伝えたいことがあります。あなたが、からかったり仲間はずれにしたりしている相手は、どんな表情をしていますか。笑っていますか、悲しんでいますか。仮にその人が「やめて」と言わなくても、心の奥ではどんな気持ちになっているのでしょうか。あなたのその何気ない一言や何気ない行動によって、その人は悩み・苦しみ、場合によっては命を失うことさえもあるのです。今すぐ、そんな事はやめましょう。自分の心を見つめ直して、自分の中にあるやさしい心に気づいてください。
学校は、安心できる場所、元気の出る場所だと、みんなに感じて欲しいと
願っています。私達は、そのために全力を尽くします。
みんなでそんな学校をつくっていきましょう。
令和2年5月8日